Cyclo-Cross World Championship 2005
Junior

ドイツ・セントウェンデル
1月29日 40分
竹之内 悠 (立命館宇治高校)

今回は自分にとっての初めての国際レース。
それも小学生の頃からずっと夢見てきた世界選手権だ。
僕は行く前からワクワクして興奮していた。


ジュニア日本代表に決まっても、
まだ自分が世界選手権に出るといった実感が沸かなかった。

けれど、地元のいつもお世話になっているZIPPYの方達や
学校のクラスメイトの皆から寄せ書きなどをもらうと
少し実感が沸いてきた。
関西シクロの最終戦でJAPANジャージに袖を通して、
改めて背負っている物の大きさを知り、同時に責任も感じた。

けれど、重荷などではなくて僕にとっては
今、背負える最高のものだと思った。 

試合前に2回の公式練習があった。 
公式練習では、辻浦さんの後ろにくっついて自分の動きと違う所を探した。 
辻浦さんはさすが、一つ一つの動きが綺麗だった。 
後ろにくっついている間に出来る限りのことを見て体で覚えた。
それを一人で走っている時に試してみて、コースを自分の物にした。
コースは公式練習一日目と二日目では、コースの路面の凍り方が全く違っていた。

午後になると路面が溶け、夜になると凍るので 
日によって全く違う凍り方になっており、非常に難しかった。

ここまで凍っている路面は初めてだったけれど、そこまで違和感は感じなかった。
逆に毎コーナーがチャレンジの連続で楽しかった。

試合の日はとても冷え込み、朝に試走して見ると凍っていて
非常に危ない路面になっていた。

その後、ヒューブさんに言われた通りアップを終え、スタートへと向かった。

スタート地点に立つと焦ってきてしまいドキドキした。
今まで自転車をしてきて、
スタートに立つ瞬間を夢に何度も思い描いていた、そんな場所にいると思うと、体が震えてきてしまった。

気がつくとスタートしていた。
スタートはうまく行き、良い位置でスタートできた。
1周目、ぼくは周りのペースにのれて、うまく走れた。

2周目になると自分にとって少しハイペースなような気がしてペースを落とした。
けれど、コースの奥のほうのコーナーで落車をしてしまい
シフトレバーを曲げてしまった。
すぐにバイクチェンジをしたがだいぶ遅れてしまい、
さらに予備車にそこまで慣れていなかったのでペースアップが出来なかった。

3周目さらに同じ位置でコケてしまった。
また、少し順位を落とし、30番前後という声が聞こえた。


バイクをチェンジして4周目に突入。
このままの順位では絶対に終われないと思ったので追撃モードにチェンジした。
前に見えるパックにすぐに追いついてかわした。
この頃に右目が寒さのためか、よく見えない状態になっていた。
左目も危うくなっていた。
すごく走りにくかったが、どうする事も出来ないので出来る限りプッシュした。

5周目、前に見えていたパックをまた、かわし順位を上げた。
ペースはまだ上がっていた。

6周目、15秒前にルクセンブルクの選手が見えた。
僕は、必死に追った。
2本目の坂を登り終えた時にお世話になった人達を思い出した。
このままで終わりたくはなかったが、結局追いつけずにゴール。

結果は25位。
正直、10番台はいけるとふんでいた自分が情けなかった。
自分のミスでここまで順位を落としてしまった。
悔しい思いが込み上げてくる。

けれど、今回の世界選手権で、
自分がそこまで世界と力の差がある訳でもないとわかった。 
もう少しの力と経験があればまだ上に行けるだろうと思う。

来年は、ジュニアで1ケタには、確実に入れるように
今からやれる事を一つ一つこなして行こうと思う